夏・着物

お茶の先生からいただいた夏帯。

袋帯だったものを、名古屋帯に仕立てなおしてもらいました。

ついでに、丸洗いしてもらって、ガード加工も。
これで安心して使えます。

品川に越してきて1年が過ぎました。
大きな変化は着物を着ることがすごく増えたこと。

月2回、つくばまでお茶のお稽古に通っています。
その時に着物を着るようにすると、年24回は着物の機会があるわけで。

お稽古なので浴衣やウールの着物など、半幅帯で済む簡単な着付けでしたが、それがきっかけで着物への敷居がさほど高くなくなり、週末のお出かけはもちろん、このごろは特に用がなくても着たりしています。

まだ1年通して着られる数がそろっていないので、夏の今は浴衣を着物風に着ています。

写真の帯は、普段使いというよりちょっとよそ行き用で、もちろん茶会にも使えます。
袋帯だと使う機会が限られてしまうので、使い勝手の良い名古屋にしてもらいました。

他にも先生や母から譲ってもらった帯があるので、少しずつ洗いやお直しに出して、ばんばん使おうと思ってます。

着物は確かに高いですが、工夫次第だと思います。
私は洋服でさんざん失敗や無駄遣いをしてきたので、それを教訓に着物はかなり失敗少なくいけてると思います。

まず、帯類は買ってないですね。
母や祖母、おばやお茶の先生などからいただくことも多いし、この世代の方たちは本気でいい品(正絹とか)をくれるので、まず帯は買い足す必要がないです。

古いとかしみよごれとかいいますけど、どんなものだって長年放置していたらそうなります。
帯1本数十万円で買うこと考えたら、その十分の一程度の値段で洗いや修理に出せば、手持ちの帯がよみがえりますからね。

着物のことを今よりよくわからない時は、いただいた着物がどういうものかわかりませんでした。
結局私が持っていたのは正絹の袷で付け下げや小紋でもよそゆき用、つまり秋冬の茶会用しか持っていなかったわけです。

単衣や夏物、また普段使いの着物は四季を通して持っていなかったということに、ようやく気づきました。

洋服にたとえるなら、披露宴にお呼ばれした時のドレスしかなくて、普段着や仕事着をもっていなかったという感じです。

すごくざっくりな言い方をすると、着物は春夏秋冬、普段着用とお出かけ用の8カテゴリーにわけるとわかりやすいです。

そこに小千谷縮だの結城紬だの黄八丈だの、土地の名産物や素材名が入ってくるからややこしくなる。

じゅばんが下着だってことも、最初わからなかったし。

肌襦袢と長襦袢の区別もつかなかったし。
うそつきだのすそよけだの、これらはみんな下着。

冷感インナーは夏下着、ヒートテックは冬下着、みたいに襦袢にも夏用と冬用があるとか

7月8月が絽だの紗だのというのは、透け感を出して名実ともに涼しくすごすためとか

帯も夏用があるとか

最初はもらいもので好みもわからなかったけど、和裁を始めて反物を見る機会が増えたら、自分の好みもわかってきた感じ。

私が書いていることは本当に基本的なことだけど

まずは浴衣から、簡単なものから着てみて、好きなもの試して、格がどうとかいったことは気にしない。

そんなにそろってないのに格が合わないなんて言われたら、着る気そげちゃうしね。

それに今の着物はよそ行き用ばかりで、普段着が少ない気がします。

昔の人は正絹着て畑仕事したり、育児や家事したかな?
洗濯機もない時代、頻繁に洗ってた?

そう考えたら、もっと気軽に洗える素材で着てた現実っていうのもあるはずなんですよね。

今時の洋服を、値段や素材も自分で自在に選ぶように、当時も自在に楽しく着てたりも、してたと思うし。

着物ってみんな同じ形なんですよね。
それを普段用、よそゆき用、四季を通して着られるような工夫が、格だの素材だの柄のつけ方だの、なんだと思うんですよ。

ワンピース感覚でもっとたくさん着る人が増えたらなぁと思ってます。

民族衣装ですものね。一番似合うお顔立ちと体型なのが日本人なんだから、着なきゃもったいない。

着てみると日本人の合理性や工夫に感動しますよ。
初期投資はかかるかもしれないけど、そろってしまえば経済的だしね。

エコで合理的でサステナブル!しかもおしゃれ。
みなさんも着物着ませんか。

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