5%の法則(ちょっと自叙伝的)
水流天山先生とわたくし天音の写真。2008年のものです。
今でこそぼけーっと毎日過ごしているわたしだが(もともと?)、占い師になるまでは結構勉強もしたしお金も労力もかけた。
加えて、直に教わる先生にも、かなりな投資をした。
本を買ったり通信講座で勉強したりもしたが、直に教わるのがダントツに理解が早い。
なのでここぞという先生が見つかったら、惜しみなく教えてもらうために惜しみなくお支払いするというのが一番の早道、ここはけちるところではないと思った。
そのため事務職の少ないお給料をやりくりして切り詰めて、トッププライオリティで授業料を捻出した。
当然、コンセプトの違う授業だったり、本を買っても知りたいことが載っていなかったり、重複していたりといった無駄も相当含む。
全てにおいていえることだが、たくさんの無駄を経験するから、無駄なくできるようになるのだ。
だからマスターするまでに相当の重複、無駄というのも経験の内で必要なことなのだ。
そう認識することも大切だと思う。
最後に教わった水流天山先生には、ほぼほぼ全ての鑑定、おふだ、方徳術などにお支払いして客としてみてもらったし、授業も亡くなる直前まで受けた。それでも網羅しきれなかったので、これは来世で教わるとして、
授業もマンツーマンで。鑑定、おふだ、授業。もろもろ4年半通ったので、トータル数百万はくだらない。
ちなみにその前にも2,3人の先生について、天山先生ほどではないにせよお支払いしている。
そういうことなのだ。
それだけかけたから、今わたしが鑑定料としてあの金額を掲示できるのだ。
わたしが掲載している鑑定料は確かに高いが、すべて自分もそれだけ払って経験し、また改めて教わるのにお金をかけて、大枚はたいたから提示できる料金なのだ。
これが、先生から占いしてもらってません教わってませんだったら、あの金額を提示できないと思う。
習っている当時は、こんな惜しみなく教えてくれる人なかなかいない、ましてや近所だったから絶対逃すもんかと思っていた。
この世界は基本出し惜しみ、本やネットで情報かき集めたって片手落ち、
先生方だって、本当に知りたいことは大枚はたいて勉強してきているのだ。
それがわかっただけでも勉強になった。思い返せば独身で自宅暮らしの事務職の時に、そして20代~30代という若い時に勉強に集中できたのはありがたかったと思う。当時の自分には大金だったけど、払えて勉強できたのもラッキーだったと思う。
経験値は視座も上がる。
わたしは下積みが長かったので、かたわら事務職で仕事中「こんなに占いにお金かけて何やってるんだろう。その分貯金しておけばよかった」といった考えが脳裏をかすめたこともあった。
が、目の前にこんな理想の先生がいるのに出し惜しみしてチャンス逃したら絶対に後悔する。とも思ったので、やはりトッププライオリティは易の習得だった。
教わった先生の中には人をみることを避け、学問として易を研究し教壇に立っている人もいた。それはそれでいいのだが、生身の人間をみたいというわたしの希望とずれているな、と気づくまでに3年もかかってしまった。
都内だったので、土曜休みの早朝に、えっちらおっちら片道2時間半もかけて通った割には人をみれるようになったという成長が感じられない、毎回授業の内容も濃いし専門的なのに、、、と悩んだ3年でもあった。
生旺墓、なんて毎回やってるのに、会社の女の子の「○○さんとうまくいかなくて・・・」のリアルなアドバイスができない。河図絡書、なんてやったって「金運あげたいんです、今って適職なんですかね」に答えられない。
なので現役占い師でハウツー含めて教えてくれる天山先生はまさに理想だった。
天山先生は当時、牛久で10年マンツーマンで140人に教え、うちプロになったのは7人の5%だと話していた。
厳しい世界だなと思ったが、見回してみると5%ってどの世界でもそれくらいなのかなと思う。
ついでにいうとマンツーマンで5%だから、教壇に立って教えた場合はもっと少ないと思う。
世界は違うが、わたしはハチの生態に興味があり、ハチ関係のイベントにはちょこちょこ顔を出すのだが、あるときそこでかなり大きなスズメバチの巣が展示されていたことがあった。
学芸員さんが「これだけ大きなコロニーだと、200~300の女王蜂が生まれたでしょうね」というのでそんなに?と驚いて聞き返すと、それだけ生まれても全滅だって当たり前、数匹残ればいいほうじゃないですかという。まあこれだけ大きければ5%くらい残ったかもね的なことも話していた。
素人目線では次世代の女王蜂も数匹程度生まれれば十分で、それぞれが独立して立派なコロニーを形成するんだと思っていた。
特にスズメバチは強そうだし天敵いなそうだし、生まれたら安泰だと思っていたのでびっくりである。
そしてここでも先人はあらまほしきことかな、学芸員さんというプロの話がきけてハチの知識が深まった。ただ展示だけみていた場合との差は歴然である。
女王蜂も生き残るのは5%以下かぁ。
そのわずかな%を底上げするために、ひたすら卵を産み数を増やすのだ。特に全盛期の一生懸命なハチの姿、統率のとれた集団生活は、もはやひとつの生命体である。
別にお金かけた自慢ではない。勉強した自慢でもない。
大人の趣味にはお金がかかるものが多いということと、前職の事務にしても、学校出て採用されるまでにそれなりな状態にまで育っているわけで、何事も成し遂げるにはお金も労力もかかってるってことがいいたいのだ。
占いってちょっとかじる程度なら楽しいけど、一歩足を踏み入れると勉強することたくさんあるわ奥深いわ、女子供の遊びというくくりで軽く見られることも多いけど、それだけはおさまらないと思う。
こんなことやって何の役に立つんだろう?ここまでかける価値あるかな?
というのはどの世界でも共通してぶつかる壁だと思うが、
楽しむのがいちばん。
この陰陽五行説というのは普通に学校で習うものではないので、ちょっと勉強してみたら専門的だし威張れるところだし、
けど、星はみんなのものなのだ。
幸せになるため、楽しく生きるために使うツールなんだから楽しく使いましょうよ。
という思いは年々強くなっている。
5%のうちに入るのは大変だけど、それはどこの世界も同じだし、
楽しいと思えることにそれだけ手間やお金をかけられるって単純に幸せなことだなと思うし、
そこまで打ち込めるものを見つけられたこともしあわせだし
その、好きなものや趣味に、ありえないくらいに時間とお金と労力をかけてみたら、ありえない世界をのぞけるよってことかもね
と、今日ものんびり思うのでした。