またもや日柱丙午:八百屋お七
サイト統計情報をみると、毎日一定数「日柱丙午」をみてくださっている方が多いみたいで。
ここにブックマークしてるのかな?
ちょっと、わかんないんですけどいつも閲覧数上位にあがっているので、またもや日柱丙午をとりあげてみたいと思います。
井原西鶴の「好色五人女」の第4話目、八百屋お七(やおやおしち)。
あまりにも有名で、ご存じの方も多いと思います。
私この好色五人女、五人男、好きなんですよね。
これ、当時の実話を基にしてるんです。
多少の脚色はあると思いますけど、当時は今とは違った規則の厳しさがあったようですね。
五人組は連帯責任制で、ひとりでも悪いことをすれば全員が罰せられたり、
自分の属する集落が気に入らないからと出ていったところでよそには住みづらい制度や、
姦通罪といって男女関係では不倫やかけおちなどは死罪になるなど。
今みたいに簡単に好きなところに外出なんていうのも、できなかったみたいですね。
好色なんてすごいタイトルつけてますが、読んでみるとみんな真剣に恋愛してるんです。
今のように自由に相手を選ぶということができなかったからこそ、本当に好きな人と出会っても、かなわぬ恋になりがちで。
それが悲しい終わり方になったりするから、語り草になったんでしょうね。
が、当時の物語は最後の話だけハッピーエンドでくくるというお約束があったみたいなので、5話目だけ幸せな終わり方をしています。
その4話目の八百屋お七。
江戸が火事に遭い①、一時避難したお寺でお七②はイケメンのお坊さんと出会います。
そこで二人は恋に落ちるのですが、町の復興が進み、普段の生活に戻っていくと、またそれぞれの生活に戻らねばなりません。
もう一度あの人に会いたいと、また火事になれば会えると思ったお七は火を放ち③、江戸を再び火の海にしたのでした。
当時の放火は重罪で、つかまれば死罪になります。
奉行所では若いお七に情けをかけて「まだ未成年だな」と念を押しますが「いえ違います」とお七が答えたことにより、死罪となってしまいます。そして火あぶりの刑④に処せられ、お七ははかなくなってしまうのでした。
ここで太字と丸数字で記載された箇所は、すべて火にまつわる箇所です。
お七の7ですが、十二支で7番目といえば午であり、陽の火を意味します。午は、火なのです。
火の名前をもつお七が火事に遭い、放火をし、火あぶりの刑ではかなくなる、というわけです。
お七は丙午の生まれだったとも語られていますが、そのあたりは検証、疑問視されてもいますね。
話を盛り上げるためにこじつけたところもあるかもしれないですね。
自分の恋のために江戸じゅうを火の海にする女、丙午の女はだから怖い、みたいな意向でしょうか。